第2種電気工事士の実技試験で時間内に作業が終わらない人におすすめの工具「ビクター VA線ストリッパー 6004VA」の使い方を解説します。
ケーブルのシースや被覆を剥く作業はかなり時間がかかってしまいますが、この工具を使えば大幅な時短が可能になります!
※注意点、ガッチャンは、引掛けシーリングの電線被覆ストリップには使えません、ストリッパーの刃がシースにぶつかっちゃうんですよね。(;^ω^)
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時短手順
それでは、まず、実技試験での時短手順について、お話しします。
工具の持ち替えは、大きなタイムロスになるので、同じ工具の作業をまとめて行うことが時短につながります。
時短の手順と言いましたが、多くの人が、すでに、この手順で作業していると思います。ですが、ビクター製 VA線ストリッパーの使い方をマスターしたうえで、時短手順を行うことで、今まで以上に大幅な時間短縮になります。
ということで、これから、ビクター製 VA線ストリッパーの使い方をマスターしましょう!
ストリッパーの説明
今回使用するのは、ビクター製 VA線ストリッパー 6004VAです。
VVFケーブルとエコケーブルで使用できます。
1.6mm 2.0mmの2芯と3芯に対応しています。
でも、VVRケーブルには使用できないので注意してね。
電気工事士試験対応ということで、試験で良く使う寸法の目安ゲージがついています。軽量で握り幅が小さく使いやすいですね。右利き用です。
アマゾンのホームページで見ると、ビクター製のVA線ストリッパーは旧機種の6003VAと新機種の6004VAの2つがありますね。
6004VAは、6003VAと比べて3つの改善ポイントがあります。
①引っかかったりして、外れやすいスプリングが改善されています。
②開き留めストッパーが付いており、コンパクトに収納が可能です。
③本体には50mmと100mmの位置に上からでも見やすいスリットが入っています。
刃部には12mmと20mmの目盛りが付いており、芯線の長さを合わせやすいです。
新機種の6004VAの方が値段が高いですが、個人的にはおすすめです。
ケーブルのストリップ方法
3芯ケーブルのストリップ
シースをストリップするときは、シースの中の電線がズレないように、
ケーブルを曲げておきます。
ストリッパーには、2か所ケーブルをセットするところがありますが、シースを剥くときは右側に、電線を剥くときは左側にセットします。
シースを剥く長さは、ストリッパーについているゲージを見て合わせます。
ストリッパーの上から見た場合は、5センチと10センチの位置にスリットがあるのでそれを見ます。実際の作業は上から見ることが多いです。
勢いよく握りこんでストリップします。
ストリップしたシースは、手で取り外してもいいんですけど、ストリッパーでシースを軽くはさみながら引っぱって取り外すやり方が速いのでオススメです。
強くはさむと、シースとシースの中の電線との摩擦が大きくなり 取りづらくなるので注意してね。
次は、電線の被覆をストリップします。ストリッパーの左側にセットします。
セットしたら、12mmや20mmの線に合わせてカットします。
こういう、ガッチャンタイプのストリッパーは、切り口が汚かったりします。長さも少しズレることがあります。
2芯ケーブルのストリップ
これまでは、3芯のケーブルでしたが、今度は2芯のケーブルでやってみましょう。
ケーブルの幅が狭くなるのでセットするときに注意する点があります。
ストリップする前に、ケーブルを曲げておきます。
ケーブルを曲げた後に、ケーブルの切り口を整えます。
2芯ケーブルでは、ケーブルを右端に寄せてセットします。
斜めにセットすると、うまくストリップできないので気を付けてね。
ケーブルをセットするときは、ストリッパーに、左手の小指や薬指を添えておくと位置を合わせやすいですね。
電線の被覆をストリップします。ストリッパーの下刃には、電線のくぼみが3つありますが、右端に寄せてセットします。
ちゃんと、くぼみに合わせて電線をセットしてね。
試験では、ストリップが終わったケーブルを配線図と同じように配置していきます。
「芯線の長さ」についてですが、ジョイントボックスのところは、リングスリーブのために、芯線を2センチにカットしておいて、後で、差し込みコネクタのところだけ、ペンチ幅で12ミリにカットします。ここでは、芯線の長さを2センチにしていますが、3センチの方がリングスリーブを取り付けやすいです。
ランプレセプタクルのストリップ
次は、ランプレセプタクルの時のストリップ方法です。
まず、シースを5センチでストリップします。
次に、電線の被覆を2センチ残したいので、3センチの長さでストリップします。
あとは、輪っかを作るだけです。
輪っかは、ストリッパーの先端で、クルリっと作ります。
ネジ止め前のフォーミングは、ペンチを使うと楽です。
露出コンセントのストリップ
次は、露出コンセントですが、ランプレセプタクルの時とほとんど同じです。
まず、シースを5センチでストリップします。
次に、電線の被覆を1センチ残したいので、4センチの長さでストリップします。
あとは、輪っかを作るだけです。
ストリッパーを使いやすくする
次は、ストリッパーをより使いやすくするための工夫です。
このストリッパーにはストリップ寸法を測るためのゲージがついていますが、少し見づらいと感じました。そこで、私は100円ショップで白のペイントマーカーを購入し、視認性を改善するために目印をつけることにしました。
ストリッパーを使うとき、上から見ることが多いので、シースを剥く長さ、3cmと5cmのところを白く塗ります。
こういう作業ってなんか楽しいですよね。
次に芯線の長さ、12mmと20mmのところも白く塗ります。
マーカーがはみ出たところは、乾いた後に、マイナスの精密ドライバーで軽く削ります。
どうです?すごく見やすくなったと思いませんか?
最後に時短手順で候補問題をやってみよう!
これで、ストリッパーの使い方をマスターしたと思うので、時間を測りながら、動画の最初に話した時短手順で候補問題を解いてみましょう。大幅な時間短縮になっていると思います。
シースを剥く作業を時短できれば、他の作業に時間を割り当てることができます。
確認作業も余裕をもってできるのでケアレスミスも減ると思います。
これから、実技試験を受ける人、頑張ってくださいね。
今回の記事はここまでです。('ω')ノ